宇宙関連銘柄の本命はどこ?宇宙ベンチャーでテンバガーを狙いたい!

宇宙関連銘柄 おすすめ

ここ数年、「宇宙」が投資テーマとして注目を浴びていますね!

宇宙ベンチャー企業の上場も増え、2025年に入ってからは再びマーケットが盛り上がっているように感じます。

例えば、以下は2024年末に上場したばかりのSynspectiveという銘柄の日足チャートです。上場後から株価が2倍近くになっているのが分かります。

宇宙というと、夢やロマンあふれる分野と思われがちですが、防衛事業とのつながりも深く、ビジネスとしての需要が急拡大しています。

防衛費の増加や政府主導の宇宙プロジェクトも増えており、宇宙は国策といっても過言ではない時代に…

とはいえ、すぐに大きく儲かるようなビジネスでもなく、研究開発費はかかるし、失敗はつきものだし、投資テーマとしてはリスクも高い印象です。

そこで、宇宙セクターについて「なぜ注目されているのか」「どんな企業があるのか」「どういった点を踏まえて投資すべきか」といったことを自分なりに調べて、ブログにまとめてみました。

まだまだ株の知識は未熟ですが、温かい目で読んでいただけると嬉しいです。

ほたる
ほたる

宇宙銘柄で、めざせテンバガー!

※当記事は、執筆時点の情報を元にしています。最新情報については必ずご自身でご確認ください。
※この記事は、株式投資やデイトレードを推奨するものではありません。また、個別銘柄の推奨もしておりません。株価の上昇下落を予想するものでもありません。投資は自己責任でお願いいたします。

宇宙関連銘柄が注目されている理由

ほたる
ほたる

そもそも、なぜ今「宇宙」なのでしょうか?

宇宙関連銘柄が注目されている理由、そして投資対象として気を付けたい点は以下のとおりです。

①宇宙ビジネスは世界的に急拡大している

宇宙ビジネスは夢とロマンの世界から、国家安全保障や経済戦略の一部として本格化しつつあります。

ロケットの打ち上げや衛星通信、地球観測、近年問題化している宇宙ゴミの除去といった多様なビジネスチャンスが存在しており、大手企業だけでなく、民間ベンチャーまで幅広い企業が参入しています。

宇宙産業の規模は、2020年の約54兆円から、2040年までに140兆円規模への拡大が予想されています。

業界を牽引するのはアメリカや中国ですが、日本政府も「宇宙戦略基金」としてJAXAに10年で1兆円規模の開発を支援。

国内の宇宙関連市場を現在の4兆円から、2030年代の早期に8兆円へ倍増させる計画です。

国の安全や技術の発展に必要不可欠な「実用的なビジネス」になりつつあるのが今の宇宙セクター。長い目で見て、成長が期待できるテーマなんです。

②「宇宙」は「防衛」とのつながりも深い

宇宙ビジネスは、「防衛=国を守るための仕組み」とも深く関係しています。

たとえば、人工衛星を使った情報収集や、ミサイル監視、通信の確保などがその一例です。

最近は、日本やアメリカをはじめとした国々が防衛費を増やしていて、国家主導のプロジェクトが追い風になっている背景も。

政府が特に注力しているのは、「宇宙科学・探査」「宇宙輸送」「衛星」の3分野です。特に通信衛星や監視衛星の分野は、防衛関連企業の業績にも関わる部分となり、民間と軍事の垣根も薄れつつあるようです。

③一方で、赤字企業も多くボラティリティも高い

長期的には成長の期待できるテーマですが、投資する上での注意点もあります。

宇宙ベンチャーなどは、まだ利益を出す段階に至っていないケースも多く、株価の値動きが激しく、短期的には不安定な傾向があります。

いわゆる赤字企業であったり、倒産リスクが高いことを示す「GC注記(継続企業の前提に関わる重要な事象等)」がついていることも。

研究開発費もかさむため、財務体質や資金調達力、国策案件の受注件数などはチェックしておくほうがよさそうです。

ほたる
ほたる

強く上げているときや材料が出たときなどはデイトレしやすい銘柄も多いです。長期投資だけでなく、投機マネーも入っているため値動きが激しくなりやすいです。

宇宙セクターで監視していきたい銘柄

ここからは、今後株価の上昇が期待できそうな宇宙関連銘柄を独自の視点でピックアップしました。

気になっている銘柄を、大きく以下の3つに分けてご紹介します。

  • 宇宙ベンチャー
  • 本命・衛星事業
  • 宇宙×防衛・大手3社
ほたる
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あくまで主観で選んでいますので、参考程度にしてください。

宇宙関連銘柄(宇宙ベンチャー)

ここでは、「宇宙」に関する事業を専門とするベンチャー企業をピックアップしました。

最近上場したばかりの銘柄や赤字企業が多く、成長性が期待できる反面、投資するリスクも高くなっています。

5595 QPS研究所

株価1,465円/時価総額597億円(2025/4/25時点)

【小型SAR衛星で世界トップレベル】

QPS研究所は、小型のSAR衛星の開発・運用に特化している企業です。

SAR衛星は、天候や夜間でも地表の観測が可能で、防衛や防災、インフラ管理など幅広い分野に需要があります。

衛星の自社製造だけでなく、衛星データの提供というサービス型ビジネスを展開しているのも特徴のひとつです。

投資メモ

  • 2023年12月6日に東証グロースへ上場。人気に火がつき、翌年3月には上場来高値4975円をつけています。
  • 防衛省、内閣府、JAXAなどから大型案件を受注。都度IRが出ています。
  • 2024年5月期に通期黒字化を達成。ただし、2025年5月期は再び赤字となる予想が出ています。
  • GC注記あり(継続企業の前提に関する重要事象等)
  • 2025年4月には大手金融機関から、目標株価引き上げなど良いレーティングが多かったように感じます。
    (野村證券「BUY」継続 1361円→1628円)
    (大和証券 新規「1」1800円)
    ※レーティングは「必ずこの株価に届く」というものではありません。ご参考まで。
  • 2025/4/23急騰(年初来高値更新)⇒ウクライナの軍事情報機関に衛星画像を提供する協定を締結したと一部で報じられ買い材料視。

290A Synspective(シンスペクティブ)

株価1,261円/時価総額1,405億円(2025/4/25時点)

【小型SAR衛星で地球観測データを取得&解析】

Synspectiveは、2018年に設立された宇宙スタートアップで、合成開口レーダー(SAR)を搭載した小型人工衛星の開発・運用を手がけています。​

※SAR衛星とは、電波を地表に向けて発射し、反射した波を受信することで地表の形などを画像化する人工衛星のこと

自社製の小型SAR衛星「StriX(ストリクス)」シリーズを軌道に投入し、衛星コンステレーション(衛星群で動かす仕組み)​を構築しています。

これにより、全天候・全時間帯での地球観測データの取得が可能となり、防災、都市開発、インフラ管理など多岐にわたる分野で役立つサービスを提供することができます。

投資メモ

  • 2024年12月19日に東証グロースへ上場。清水建設からの出資あり
  • 2025/3/24プレスリリース⇒StriX衛星打ち上げのため、スペースXと打ち上げ契約を締結(ライドシェアローンチ契約)。打ち上げ予定は2027年
  • 2025年4月にSMBC日興証券よりレーティングあり。新規「1」、目標株価1200円
  • 2025/4/10ストップ高、上場来高値更新⇒防衛省情報本部の「画像調達案件」を落札。落札金額は8700万円。
  • また、日本の防衛テックスタートアップの「スカイゲートテクノロジズ」と共同で、航空自衛隊からの受注あり。契約金額9999万円。
  • 2025年5月14日に次回の決算発表(1Q)を予定

186A アストロスケール ホールディングス

株価773円/時価総額904億円(2025/4/25時点)

【「宇宙ゴミ」除去サービス&将来は衛星へ燃料補給も】

アストロスケールは、スペースデブリ(宇宙ゴミ)の除去や人工衛星の燃料補給、衛星軌道上の点検・観測などのサービスを提供する宇宙ベンチャーです。

特に「宇宙ゴミ」は宇宙ビジネスの大きな課題であり、アストロスケールの事業が注目されています。

投資メモ

  • 2024年6月5日に東証グロースへ上場。三菱電機からの出資あり
  • JAXAと商業デブリ除去で約132億円の契約締結。防衛省の起動対応宇宙システム実証機の試作を73億で受注
  • 2025/4/22下方修正⇒大幅安。営業赤字が従来の170億円から195億円に拡大する見込み(前期115億5500万円の赤字)

9348 ispace

株価913円/時価総額964億円(2025/4/25時点)

【民間主導で月面着陸&月面開発を目指す】

ispaceは、民間企業として月面開発に挑む日本発の宇宙スタートアップです。

月面への物資輸送やデータ提供をビジネスとする「HAKUTO-R」プログラムを展開し、月面探査の商業化を目指しています。​

2022年12月に「ミッション1」を実施。自社開発の着陸船を月に向けて打ち上げましたが、着陸には至りませんでした。しかし、いくつかの技術的成果は達成しており、次のミッションへの貴重なデータを取得しています。

現在は「ミッション2」に向けての準備中。月面着陸の成功と探査車(ローバー)による月面探査を目指している。

投資メモ

  • 2023年4月12日に東証グロースへ上場。公募価格254円⇒初値1,000円(+293.7%)
  • 2025年1月15日にミッション2の着陸船「レジリエンス」の打ち上げ成功。6月5日(現地時間6月6日)に月面着陸を試みる予定。月面着陸への挑戦はこれが2度目
  • GC注記あり(継続企業の前提に関する重要事象等)
  • 2025年3月期は売上高は大幅増の予想ですが、赤字は拡大する見込み
  • 2025年5月9日に次回の決算発表(本決算)を予定

宇宙関連銘柄(本命・衛星事業)

6503 三菱電機

1921年創業の老舗企業。総合電機メーカーで、幅広い事業を展開しています。近年は、防衛関連銘柄としても注目されています。

そして実は、日本の宇宙開発を民間で長年に渡り支えてきた企業であり、特に人工衛星の設計・製造において高い技術力を持っています。

宇宙関連事業

・通信衛星、気象衛星、観測衛星などを国内外に提供

・JAXAと連携し、小型月着陸実証機「SLIM」を手掛ける
(世界初の高精度月面着陸を達成)

・「ひまわり」シリーズなどの衛星開発実績あり
 → 日本の天気予報や防災を支える衛星を長年製造

・海外への衛星輸出も実施
 → 東南アジアや中東など、新興国への技術提供

・衛星をコントロールする地上設備の構築・運用支援

・防衛省向けの宇宙関連システムも担当

・H3ロケットプロジェクトを技術面で支援

・宇宙ゴミなどを監視する宇宙設置型光学望遠鏡や地上から静止軌道上を監視するレーダーなども

投資メモ

  • 時価総額5兆円を超える大型株(2025/4/25時点)
  • 業績は増収増益基調が継続している
  • 防衛・宇宙システム事業は、2025年3月期の見通しが売上高3,400億円、営業利益210億円。全体売上の約6%程度
  • 配当方針はDOE3%程度

8020 兼松

兼松は、1889年創業の総合商社です。エレクトロニクス、食料、鉄鋼・素材、プラント・インフラ、化学品など多岐にわたる分野で事業を展開しています。

エレクトロニクス分野は、半導体や電子部品の取り扱いに強みあり。

航空機や防衛関連の取引が好調で、新たな成長分野として宇宙関連事業への参入を進めています。

・人工衛星、衛星通信監視システムなど、地球観測データのビジネスに取り組む

・国際宇宙ステーションISS開発の米シエラ・スペース社に出資。ドッキングする際の重要パーツを提供する。

投資メモ

  • 業績は増収増益で堅調。過去最高益
  • 宇宙ビジネスを含む車両・航空事業は、2025年3月期の見通しが売上高1,200億円、営業利益54億円。全体売上の約11%程度
  • 3期連続増配。下限90円の累進配当を導入
  • 価格が高騰している「お米」銘柄としても注目されているようです。主食用米1万トンという、かつてない規模の米国産米を輸入する予定とのこと
  • 2025年5月8日に次回の決算発表(本決算)を予定⇒14時の場中決算

9600 アイネット

アイネットは、1971年創業の独立系IT企業です。データセンター規模は独立系上位。流通、金融、公共分野など幅広い業種にサービスを展開しています。

宇宙関連事業も強化しており、1977年に日本初の気象観測衛星「ひまわり1号」の運用業務に携わって以来、約45年にわたって宇宙開発分野での実績を積み重ねてきています。

・人工衛星のシステム設計・開発・運用

・国際宇宙ステーションISS関連業務

・宇宙デブリ除去プロジェクトへ参画。アストロスケール社に出資

投資メモ

  • 売上高は2期連続で過去最高。営業利益も過去最高を更新。(2024年3月期)
  • 売上高の割合は、データセンターを含む情報処理サービスが40%、宇宙ビジネスを含むシステム開発サービスが55%、そのほか5%(2025年3月期中間期)
  • 12期連続増配。総還元性向40%以上を目途
  • 株主優待あり。100株でQUOカードPay500円分。保有株式数に応じて拡充(200株以上は年2回)
  • 2025年5月9日15:30に次回の決算発表(本決算)を予定

宇宙関連銘柄(宇宙×防衛・大手3社)

7011 三菱重工業

宇宙×防衛の大本命。JAXAと連携しながら、ロケット打ち上げ事業を支えてきた代表的な企業。次世代大型基幹ロケット「H3」を開発。

7013 IHI

ロケットや人工衛星のエンジンなど重要な部品を手掛けています。H3ロケットのエンジンもIHIが製造。

JAXAと連携し、小型人工衛星打ち上げ用ロケット「イプシロン」の設計・製造も担当。

子会社のIHIエアロスペースは、宇宙・防衛分野に特化して小型衛星の開発や推進装置などを手掛ける。

7012 川崎重工業

上記2社に並び、防衛×宇宙の代表銘柄です。

H3ロケットでは、先端部を覆うフェアリング(衛星を保護するカバー)などを手掛けています。

また、ロケットの組み立て、搭載、移動、発射などの作業を行うための地上施設(射点設備)の開発・設計・施工も行っています。

スペースワン関連銘柄

ここまででご紹介した銘柄以外にも、チェックしておきたいのがスペースワン関連銘柄です。

スペースワン株式会社は、小型ロケットの開発・打ち上げを目指す日本初の民間企業です。

2017年7月に、キヤノン電子・清水建設・IHIエアロスペース・日本政策投資銀行の4社の共同出資によって発足しました。

残念ながら上場はしていませんが、国内の宇宙ビジネス企業として注目度が高いため、出資企業には注目しておきたいです。

▼スペースワン発足時の出資企業

  • 7739 キヤノン電子
  • 1803 清水建設
  • 7013 IHI(子会社のIHIエアロスペースが発足メンバー)


宇宙関連銘柄まとめ

宇宙関連銘柄は、政府が力を入れている分野ですし、長期的に需要が拡大していくセクターだと感じています。

しかし、短期的な目線では株価の値動きも大きく、難しいテーマです。

長期的な視点で、将来性を信じることが宇宙銘柄への投資には必要になってくるでしょう。

そのためには、投資先の企業分析が必要不可欠です。

ひとくくりに「宇宙」と考えるのではなく、どんな事業をしているのか、ビジネスとしての需要は伸びそうか、収益化まではどのくらいかかるのか、研究開発の失敗リスクはどのくらいか、財務状況は安定しているか…などなど。

企業のことをしっかり理解したうえで投資していきたいなと思いました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

※繰り返しになりますが、この記事でご紹介したセクターや個別銘柄について、投資を推奨するものではありません。あくまで個人的な見解でまとめております。また、掲載情報は記事執筆時点をもとにしております。最新情報についてはご自身でご確認いただき、投資は自己責任でお願いいたします。

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