年末ラリーとは?株価が上がるアノマリーと12月相場を調べてみた

年末ラリー とは

ほたる
ほたる

年末ラリーって何だろう?

12月に入り、SNSやネットの記事などで「年末ラリー」「年末相場」と言う言葉を見かけることが増えました。

しかも、今日の日経平均は一時4万円超え…!

急な上昇に、これが噂の年末ラリー?と驚いています。

調べて見ると、12月のアノマリーがあるようでした。株価が上昇すると思っていいの?とポジティブに受け取りたいところですが…

勉強も兼ねて、「年末ラリー」について調べたことをブログにまとめておきます。初心者向けの内容になりますが、参考になれば嬉しいです。

※この記事は、株式投資やデイトレードを推奨するものではありません。また、株価の上昇下落を予想するものでもありません。投資は自己責任でお願いいたします。

日本株は年末ラリーで上がるの?

まずはじめに、年末ラリーという言葉ですが、株式投資のアノマリー(経験則)の1つです。

年末ラリーは、株式市場において、年末に向けて株価(相場)が上昇していくというアノマリー(経験則)をいいます。

アノマリーはあくまで経験則。そのため、絶対に株価が上がるというわけではありませんが、過去の日経平均をさかのぼると、12月は株価が上昇していることが多いそうです。

データ①「月別騰落率 日経平均株価(1949~2024年7月平均)」/野村証券

⇒7月8月9月の夏枯れ相場に対して、11月は+1.28%、12月は+1.11%になっています。さらに1月は2.23%という数値になっており、年末ラリーから年明けへの上昇傾向が見られます。ただ、データ期間が少し長いのが気になります…

データ②「日経平均株価の月別平均騰落率(過去10年&30年)」/SBI証券

⇒こちらのデータで直近10年を見ると、株価が上がりやすいのは11月(3%超)で、12月は若干の下落傾向(▲0.8%)のようです。ただ、2024年11月の日経平均株価は2.2%の下落となったので、今年に限ってはデータどおりの傾向ではないのかも…

ちなみに、年末相場が盛り上がるのはアメリカも同様で、冬場の株価上昇を「ウィンターラリー」、年末から年明けの株価上昇を「クリスマスラリー」「サンタクロースラリー」とも呼ぶそうです。

ほたる
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あくまでアノマリーはアノマリーですが、この時期になるとよく使われる言葉のようです。

株式相場の格言「掉尾の一振(とうびのいっしん)」

他にも年末の有名な格言(アノマリー?)があります。それが「掉尾の一振(とうびのいっしん)」です。

掉尾の一振とは、株価が年末の大納会(最終取引日)に向けて上昇するといった株式相場の格言。

「掉尾」自体の意味は、最後になって勢いが盛んになることであり、掉尾の一振は、年末に向けた株価上昇の期待感を込めて用いられることが多い。

機関投資家などの含み損解消による株式売却が一段落した後、年末に期末を迎える年金基金やファンドなどのお化粧買い(ドレッシング買い)や、新年相場への期待などが要因と推測されています。

↑定義は少し専門的な言葉も使われていますが、ざっくり言うと「12月の最後の最後はぐいっと上がる」みたいな感じでしょうか。

いくつか記事を読んでみましたが、8月の夏枯れ相場に比べ、決算シーズンを迎えた11月から年末までの2ヵ月間は株式相場がダイナミックな動きを見せるんだそうです。

そのため、1年で最大の稼ぎ時、なんて言われることもあるそうですよ。

ほたる
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ちなみにドレッシング買いとは、機関などが保有資産の評価を上げる目的で買い注文を入れること、を言います。通常の買い注文とは目的が違うため「着飾る=ドレス」からそう呼ばれています。

12月の損出し売り

一方で、11月をピークにして、12月には節税対策の損出しなどで売りが増えるというのが直近の傾向でもあるそうで。

ほたる
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そうなの?

実際に、直近2年の日経平均の日足チャートを確認してみました。

▼2023年11月1日から2024年1月31日(3ヵ月間)

上記のチャートは、左側から11月、12月、1月、となっています。

2023年の年末は、11月は上昇傾向、12月は前半が下落、後半に反転してあげていった…という動きに見えます。

この年の12月に意識されていたのは日米の金利差で、円高に進行したことで弱い動きだったようです。

また、2024年に入って日経平均は急上昇していますが、新NISAがスタートしたことも押し上げ要因につながったといわれています。

▼2022年11月11日から2023年1月31日(約3ヶ月間)

一方で、2022年11月~翌年1月のチャートを見ると、また違った動きだったようです。

11月から12月前半はどちらかといえばヨコヨコした動きだったのが、12月20日頃を境に日経平均は大きな陰線でズドンと下げています。

この時は、12月の日銀会合で当時の黒田総裁による予想外の発言(イールドカーブコントロールで長期金利の許容変動幅を広げた)によって下落したそうです。

ほたる
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12月の日銀会合は毎年あります。今年も警戒しないといけませんね。

2024年の年末ラリーはどうなりそう?

ここまで、アノマリーや例年の傾向を調べてみましたが…

その年によって動き方は違うので、「年末ラリーで株価が上昇する」とは言い切れず、上がってほしいという投資家の期待も込められているのだろうなぁと感じました。

ほたる
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結局、2024年はどうなりそうなの?

ここが気になるところだったので、いくつか記事を読んでみましたが、ポイントとなっているのは

円安の進行

日銀の金融政策による「利上げ」タイミング

のようです。

円安は株価にプラスのはずだけれど、進みすぎると日銀が利上げするタイミングが早まってしまいます。

一方で、このブログを書いてる時点では、日銀は12月に利上げしないのでは?という思惑が織り込まれ始めているようですが…

他にも、個人的に気になっている12月特有の要因にはこんなものがあります↓

✔新NISAの余っている枠を埋める個人の買い

✔12月に振り込まれた配当金の再投資(今年は増配した企業も多く、配当金額=再投資の金額も増えるのでは?)

✔冬のボーナスの使い道(株購入?)

✔来年の新NISAに向けて、個人の買い控え(資金確保)

などなど…

他にも、大統領選を終えたアメリカの動向も要チェックですね。

年末ラリーを調べてみて…

日本株の「年末ラリー」…

この記事を書いているまさに今日、日経平均株価は一時上げ幅が700円を超え、取引時間中としては10月15日以来約2ヶ月ぶりに4万円を超えました。

アメリカの消費者物価指数(CPI)が予想通りで、アメリカも日本も、金融政策は「年内無風」なのでは?と安心感が広がったようです…

個人的には、このままの地合いを期待したいところですが…不透明感はぬぐえません。

ほたる
ほたる

上がるか下がるかの2択なのに、結局のところ未来は分からないですよね…

アノマリーはあくまでアノマリー…

上記にも書いた通り、節税対策での損出しなどで株が売却される傾向がある12月ですし、それに加え、海外投資家がクリスマス休暇を前に手仕舞いする、といった傾向もあるようです。

ここから12月に向けて、株式相場には盛り上がってほしいと期待していますが、「株価が上がる」と決めつけず、その都度、冷静な判断でトレードしていけたらな…と思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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